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通勤時間に、ポータブルDVDを活用しての通勤快速内鑑賞を、ウインドウズタブレットで執筆を行っています。 鑑賞中の直感的な感想をツイッターで 「実況」 → 鑑賞後、作品を俯瞰して 「未完成レビュー」 → そして推敲して 「完成! レビュー」 へと3回の過程を経て完成させていく様をご覧くさい
完成! 「ソーシャルネットワーク」
2012-02-25 Sat 22:01

         ソーシャルネットワーク1




今作は 「訴訟」 をかかえる現在と、その発端となる4年前の過去が絡み合いながら
「訴訟」 の原因を探る形態を取っていきました。


しかし、ボクの興味は 「訴訟」 についてではなく
主人公の行動様式が


   
「劣等感」 から派生し、
                                  その 
「劣等感」 逆手った



           
「開放・拡大」路線 


                であったことに集約されていったのです。



そして、そっけなく進行してきた今作が、一転して


     
 「市民ケーン」 における 
                
            “
バラ
つぼみ”

                          という、

情緒的
としどころ に終結させてきた


           節操さ 


                  を楽しんだ鑑賞となりました。




今作はフェイスブックの創始者、マーク・ザッカーバーグの学生時代から物語を始をめてきました。


彼はハーバード大学の学生で、コンピュータおたく。
ガールフレンドに振られた腹立ちから 


    「写真付女子学生対決型ランキングサイト

                        を作ることになります。



そのサイトは余りもの人気で、ハーバード大学のシステムがダウンしてしまう
程だったのです。 当然、女性たちからは敵視されるのですが、逆に彼の能力
に注目する者が登場します。

ここで、今作のキーとなる

           「ファイナルクラブ」

                      なるものが姿を現すのです。



ハーバード大学には8個の 「ファイナルクラブ」 というものが存在するら
しく、ルーズベルト大統領も  “ポーセリアン” という 「ファイナルクラ
ブ」 のメンバーであったという。

そして、秀才揃いのハーバード大学生の中でも、選ばれし者しかこの 「ファ
イナルクラブ」 に入れないことも判ってくるのです。

今作の主人公であるマークは 「ファイナルクラブ」 のメンバーに選ばれて
おらず、エリート意識が強い彼は当然のことながら、このメンバーになること
を渇望しているのです。

マークのコンピュータ知識に注目したのが、その 「ファイナルクラブ」 メ
ンバーであるウィンクルボス兄弟という双子だったのです。


ウィンクルボス兄弟はハーバード大学生に限定した 「ハーバードコネクショ
ン」 という自己紹介サイトの構築をマークに依頼。 
勿論、「ファイナルラブ」 への興味を顕わにしていたマークは快諾します。

そして、ここまで単調だった今作は、やっと動き始めることになるのです。
何故なら次のシーンは学生時代から


    経過した 「訴訟」

                  時空が飛んでいったからなのです。



時制の多重化が図られたことと、人間模様が交錯する 「訴訟 」 の場となったことで、


    退屈していた今作

          推進力わってくれた。

                    とボクは期待し始めたのです。



4年後の新しい時制には 「ハーバードコネクション」 を依頼してきたウィンクルボス兄弟がおり、マークと係争中のようです。そしてこの新たな時制には、新たな人物、
エドゥワルド が登場してきました。 彼の登場によって今作に興味深い


      「根元的謎」

                                               が浮き彫りにされてきたのです。


エドゥワルド という人物は マークのハーバード大学での友人で、マークに誘われるがままに 「ハーバードコネクション」 の


      基本コンセプトを流用 して、


彼らのサイト 「ザ・フェイスブック」 ( 「フェイスブック」の前身 ) 
を構築することになるのです。

「ハーバードコネクション」 のコンセプトを盗用されたウィンクルボス兄弟がマークを 訴えることは理解できても、漁夫の利を得たエドゥワルドが原告となる 「謎」 に遭遇したのです。

とは言っても、この 「謎」 はストーリーを追っていくうちに解明してくれる類いのモノであるでしょうし、ボクが興味を覚えた 「根元的な謎」 ではなかったのです。


     「根元的謎」 それは


 【 何故、マークはウィンクルボス兄弟を裏切って、

      エドゥワルドと、「ザ・フェイスブック」を立ち上たのか?  】


   という


      「素朴疑問」 だったのです。



「ファイナルクラブ」 への入会を渇望しているのなら、ウィンクルボス兄弟
に貢献して、メンバーに推挙してもらえばいいのに.....。 
と思えてしまったのです。


そして、その 「素朴な疑問」 が結果的には、マークのこれからの行動様式を決定付ける
 

       「根元的動機」

                   となっていたのです。


この時点では、この 「謎」 がマークの行動様式を決定付ける


       「根元的動機」

                    になるなんて思いもよらず、


   単なる 「素朴な疑問」 として以下のように感じたのです。



 【 ウィンクルボス兄弟に反目することになった原因は、

        の コンプレックス   だったのではないか  】

                                                       と。



何故なら、今作の冒頭のガールフレンドに振られるシーンにおいて、彼女の理
想の男性像としてボート部員が例に挙げられていたことを思いだしたのです。

ウィンクルボス兄弟はボート部のスター選手でハンサム。ましてや 「ファイ
ナルクラブ」 のメンバーなのです。
方やオタクでパッとしない外観、そして 「ファイナルクラブ」 に入れないマークが、


   ウィンクルボス兄弟反感 を持つ

                      ことは理解できます。


そして更に、重要なことに気付いたのです。
それは、今作の冒頭、ガールフレンドから振られるシーンにおいての


    「負感情」 が、

         サイト開発める
               
になっていた事実  

                            だったのです。


(この時は 「写真つきの女子学生対決型ランキングサイト」 でした。)




マークのサイト開発を推し進める原動力が

      「負感情」

                だと仮定すると

「ザ・フェイスブック」を開発させたマイナスパワーは
この、選ばれしハーバード大学生である

  ウィンクルボス兄弟への

           劣等感だった。

                    と思えてならなかったのです。


この 「負の感情」  という思い付きは、この後の 「ザ・フェイスブック」
の進展を見て、自信を深めていったのです。

「ザ・フェイスブック」 は初めは、ハーバード大学生に限定されたサイトで
した。
しかし、マークの判断によって、エール大学や、コロンビア大学などにも拡張
することになっていったのです。この経営判断には、マークの


     非常私的感情 

                  隠されていたのです。



 ガールフレンドに振られた 「負の感情」 

           「写真付き女子学生ランキングサイト」 の.....。

そして、
 ウィンクルボス兄弟への  「負の感情」 

           「ザ・フェイスブック」 の


                原動力


                        だと信じる者としては、


「ザ・フェイスブック」 のエール大学や、コロンビア大学への拡張も同じ理
由だと思えてしかたがないのです。

何故なら、彼を冒頭で振った元カノとの再会の後に、他大学への拡張をマーク
が決定したからなのです。


     元カノとの再会では何があったのか?

     結論から言うと 「何もなかった」 のです。



二人きりで話したい と言うマークを、彼女は大人の対応であしらっていった
のです。ヨリを戻すキッカケも、ネットでの中傷を詫びることもできずの完敗
だったのです。


この、元カノとのカッコ悪い再会で生じた

       「負感情」 が 、


「ザ・フェイスブック」 を他大学に

       拡張する原因 になった。

                      と感じたのです。



   【 自分をあしらった元カノに、自分の成果を見せ付けたい。 】



そんな衝動に駆られたのでしょう。
その証拠として一流大学ではなかった元カノの大学もエール大学やコロンビア
大学と共に対象としたのです。

サイト構築の原動力が

    恋人に振らたことや、
    ウィンクルボス兄弟に対する劣等感のようなものや、
    元恋人との気まずい再会                  

という、彼の中 に湧いた


    「負感情」であったことに


 やっと今作においての


        鑑賞目的つけることができたのです。




今後、サイトは爆発的な広がりを見せ、それと共に、マークは大きな名声と莫
大な富を手に入れることになるのですが、その裏に


     「負感情」されて、
     「成功←→負感情」の 映画のルール

             
               が存在していくのかを
                        注目していきたい。



               と、この時点のボクは思ったのです。



この「負の感情」の存在を発見するのと時を同じくして、今作に新たな重要人物が登場してきました。
10代で音楽無料配信会社を立ち上げた ショーン という人物です。
彼はマークと同年代であるにも拘らず、すでにIT業界では時代の寵児 として有名な人物であるらしい。


ショーンとマーク、そしてエドゥアルドは会談を持つのですが、
自己中心的な性格が似かよっているマークとショーンは 「ザ・フェイスブッ
ク」 に広告を持ち込まないことで意気投合。

広告収入をあげたいっと思っているエドゥアルドとは反する立場を取る のです。

ここにきて、エドゥアルドがマークを訴えることになった理由が推測することができたのです。

ショーンという第3番目の男の登場によって、
マークとエドゥアルドの

      二人の間にある 「資質い」

                       が明確になったことが原因
                       と思えたのです。


そんなマークとショーンの急接近を示す象徴的なものが、

    「ザ・フェイスブック」 の 「ザ」 を削除して
    「フェイスブック」 に改名すべき。

                       というショーンの意見に、
                       マークが従ったことに
                       表れていました。


それは、サイトの名前が変わっただけではない、


       きな変化

               予感させていたのです。



    それが、ショーンの台頭とエドゥアルドの没落だったのです。



ショーンの勧めにのってマークはカリフォニア移り、エドゥアルドは東海岸に残ります。
マークとショーンの関係性が構築できたタイミングで、エドゥアルドがカリ
フォルニアにやって来るのですが、その地でショーンがビジネス面を仕切って
いることを目の当たりにするのです。
資金調達に成果をもたらしているショーンをマークも頼っている。
エドゥアルドは当然なことにそんな状況に


     反発心のです。


しかし、ショーンが次々と大型スポンサーをゲットし、4億円もの資金調達に
成功。 「フェイスブック」 の


     商品価値急騰 し、


もはやエドゥアルドの

     能力えたところ 

               行ってしまったのです。


「手に入れたものが大きくなり過ぎて、そして、マークやショーンのレベルに
 追いつけず

     
     自分だけがされた


               エドゥアルドの焦り。



        凡人であるボクは痛切に感じることができました。



そんな、うだつが上がらないエドゥアルドは 「フェイスブック」 に資本参入した

     大人達思惑 で、

                 利権や地位が奪われていくのです。



激高したエドゥアルドはとうとうマークに本音を吐きます。


        フェニックスにった嫉妬?」 

                               と。



そうなのです。エドゥアルド は 「フェニックス」 という名の 「ファイナ
ルクラブ」 に入会していたのです。

マークが入りたいと渇望しながらも入会が叶わなかった 「ファイナルクラ
ブ」 に自分が入会できたこと への嫌がらせなのか?
とボクが以前感じていたことを吐きだしたのです。

しかし、エドゥアルドのこの発言によって、彼が如何に


    現状把握できていなかったのか


が露呈されてしまったのです。その鈍感ぶりは 「フェイスブック」 の世界
から排除されるのも当然のレベルだったのです。

そのように言い切る理由は2つ。
まずは、1つ目。

ウィンクルボス兄弟の 「ハーバードコクション」 のように、ユーザーが
ハーバード大学の学生に限定 された閉鎖的な空間においては、マーク
の 「負の感情」 というチッポケなものがサイト全体の方針に 

 
     きな影響ぼしていた

                       ことでしょう。



しかし、他の大学をも取り込み、西海岸まで到達した 「ザ・フェイスブッ
ク」 の広がりを出発点にして、
他資本の参入を得て、イギリスをも巻き込む 「フェイスブック」 に拡大し
た巨大サイトにとっては、 個人の 「負の感情」 などというものは


     るにらないもの
               
                 になっていたのだと思うのです。


エドゥアルドが 「ファイナルクラブ」 に入会したことをマークが嫉妬した
としても、 彼個人の 「負の感情」 によって会社役員であるエドゥアルド
を失脚させることは、
コーポレイトガバナンスの見地から不可能になってしまったほど、


     会社成長していたのです。


そして、ボクの個人的な見解によると、マークの 「負の感情」 


     サイト拡大行動基盤

                        である訳ですから



今更、影響力のないエドゥアルドを失脚させたところで、
サイト拡大は見込めるはずもありません。
ですから 「ファイナルクラブ」 に入った嫉妬によってエドゥアルドを失脚させることは、


    制作者文脈ではない。


                    と確信していたのです。



そして 2つ目の理由は、

「フェイスブック」 がその名に 「ザ」 を付けていた 「ザ・フェイス
ブック」 の時代には、「ファイナルクラブ」 という既成の権威もその
存在意義を発揮しておりましたが、
今や100万人のメンバー数を誇るサイトのオーナーとなって


     らがたな権威

                 となったマークには


「ファイナルクラブメンバー」 という古臭い称号は、もはや

     価値もなかった

                 と思うのです。


エドゥアルドが 「ファイナルクラブ」 に入会しようとも、
そもそも、マークには嫉妬などする必要がなかったのです。


    「ファイナルクラブ」 の誉れに身を寄せるエドゥアルドと、
     そのレベルを遥かに超えていったマーク。
 

エドゥアルドの 「フェニックスに入った嫉妬か?」 の発言がなされた瞬間
に、二人の間に発生していた
 
         「属性い」

                   が露呈されていったのです。



そもそも、ハーバード大学生限定のサイトを作りたかったウィンクルボス兄弟
やエドゥアルドも、「ファイナルクラブ」 という

       ばれし栄誉  りかかっている 点で、



         マークとは根本的に違っていたのです。



選ばれることがなかったマークは

      「排他的である、という呪縛から

                    たれて いたのです。


 それ故、

      「拡散」という方向性 を選択することができ、

      「拡散」によってサイトも、彼自身も、



              までの ことが
                               できたのでしょう。



このように 「排他」→「拡散」 という方向性を打ち出してきた今作の流れに逆行する


    「排他的」 な 「ファイナルクラブ」員

                   となったエドゥアルドは


    今作から排斥される運命

                   だったのです。



映画の文脈の中では、エドゥアルドの排斥を十分に理解することができました
が、その場面においてのショーンの描き方に、ボクは次なる興味を持ったの
です。

登場当初は若きIT界の先輩として、マークへの影響力を発揮してきましたが、この局面に至っては、

     マークの利権に絡みつき、
     エドゥアルドの排斥にやっきになる

             悪役 となっていたのです。


ショーンの描き方が急変したなと思った途端、彼は女性にだらしないという側
面も訴求されてきたのです。

しかもエドゥアルド排斥の場においての ショーンの横柄な態度に対してマークからは

     「やりすぎだ」

               と批判されるありさまだったのです。


ショーンに対する激変は表現上だけのことではないはず
と思った矢先にやって来たのは


     ショーンの凋落
                 だったのです。


いかがわしいパーティに踏み込まれ、薬や未成年女性同伴によって、今作か
ら、そして 「フェイスブック」 の巨大なビジネスからも退場を余儀なくさ
れるのです。
まさしく 「おごれる平氏は久しからずや」 の言葉を思い出しました



 こんなショーンの退場劇を見届けて、今作はストーリーを語り終えて
 いったのです。




今作のラストシーンは、訴訟を抱えている現在の時制において、


    学生時代の友人エドゥアルドを失い、

    信頼していたショーンをも失ったマークが

 

            一人オフィスに残って、
            PC画面を見つめている映像

                         となっていました。



その映像に、訴訟の原告であるウィンクルボス兄弟やエドゥアルドに対して

 【 秘密保持の契約を盛り込んで、
            訴訟額より大きな金額を和解金として支払う 】


                  ことで、この訴訟問題を決着をさせた
                  旨の字幕が挿入されるのです。


結局、彼は訴訟で闘うことはせずに、

      って過去の自分を抹殺する ことを

                            選んだのです。


秘密保持契約というオプションを付けて訴訟額より多い和解金を払い、
ウィンクルボス兄弟には実に50億円もの金額を支払ったのです。
(エドゥアルドは金額非公開)

弁護士が言っていました、「今のあなたには、そんなに大金ではない。」 と


  裁判で戦うより、過去の自分を100億円を払って消し去った方が、

        立場では得策

                  との弁護士団の判断だったのです。


100億円払っておいた方が得策、とは想像を絶っするほどの社会的立場なんだなと思いました。

100億円というグロス感に驚かされながらも、結局はそっけなく進行してき
た今作のラストシーンは、意外にもボクの気持ちを揺さぶっていったのです。

ラストシーンは前述のように

          一人オフィスに残って、
          PC画面を見つめている映像

                        となっていたのですが、


そのPC画面が感傷的な思いを持ち込んできたのです。


   その画面とは、ある人の「フェイスブック」のページだったのです。
   ある人のとは、元のガールフレンド、エリカのページだったのです。


彼女に 「友達になる」 の申請をし、彼女からの 「友達承認」 が届きは
しないかとリロードを 繰り返しているマークの一人ぼっちの姿が、 今作の



         正真正銘ラストシーン

                           だったのです。



彼女のページを眺めるマークの胸の内は切なさで満たされていったことで
しょう。エリカに未練があるという、浮ついた思いも去ることながら


「市民ケーン」の

        “バラ
つぼみ”

                    に相当する思いなのだろうと、
                    感じたのです。


“莫大な遺産” を相続する前の、 ささやかで穏やかな幸せを象徴するのが


        “バラつぼみ”  でありましたが、


元のガールフレンドであるエリカが、


    マークにとっての “バラつぼみ”

                      に相当するのだろうなと
                      感じたのです。


エリカは、“莫大な遺産” である 「ザ・フェイスブック」 を得る前の、

普通のハーバード大生だったころのマークを知る人物で、
普通の男が味あう失恋の痛手を与え、
大富豪になる前の普通の男の子にとっての


      等身大出 

                  持たせた女性なのです。
     


( 余談ですが、「市民ケーン」 は新聞で、 今作はSNS。
  ともに 情報伝達、コミュニケーション媒体であることも興味深い。)



そして、エリカにフラれた腹立ちで、マークは 「写真付き女子学生対戦」 サイトを開発。
その完成度と反響の大きさによって 「ザ・フェイスブック」 を開発することなったことを考えると、エリカは


      今日のマークをげた女性

                    と言えるのかもしれません。


また、エリカとの 「かっこ悪い再会」 によって「ザ・フェイスブック」 



      「拡散」方向した

                     わけで、その結果、


「ファイナルクラブ」 や 「ハーバードコネクション」 の

       閉鎖的世界から決別 し、
       別次元成功 を果たしたことを考えると、



エリカはささやかで穏やかだった日々を象徴する

       “バラ
つぼみ” であり、
 同時に
        莫大財産”

                  をもたらした女性でもあったのです。



今作はそんなエリカとの関係性に救いを求めるマークの姿をラストカットに選
んだのです。 莫大な富と名声を手にしたマークですが、 その過程において
自らの極端な性格と、利権に群がる者たちの都合で、

        大切人間関係ってきました。


そんな穏やかではなかった過去を彼は

        100億円もの金額封印 したのです。



「孤高の存在」 になってしまったが故に、 等身大の青春を破棄せざるを得なかった マークの 「孤独」 というものは、

“バラのつぼみ” であるエリカに虚ろな表情でメッセージを送る姿に


        見事表現されている  と感じたのです。


           「孤高孤独」

                 とでも言うのでしょう か.........。


あらゆる望みを叶えられる身になりながらも、心を許せる者が誰もいなくなってしまった孤独。

そして、等身大の自分の過去を100億円で消し去らなければならない


          「孤高であるがための孤独」


                          を感じたのです。




そんな現在のマークを取り囲んでいる 「不条理と、

           一個の人間としての   「感傷」 




    この2つのせめぎ合いに彷徨っている彼の姿を見て、

         ボクの心も 刹那的 に揺さぶられていったのです。



 





今作は 「訴訟」 をかかえる現在と、その発端となる4年前の過去が絡み合
いながら、「訴訟」 の原因を探る形態を取っていきました。


しかし、ボクの興味は 「訴訟」 についてではなく
主人公の行動様式が

   「劣等感」 から派生し、その 「劣等感」 逆手った


           「開放・拡大」路線 


                であったことに集約されていったのです。


そして、そっけなく進行してきた今作が、一転して


      「市民ケーン」 における 
                
            “
バラ
つぼみ”

                          という、

情緒的
としどころ に終結させてきた


           節操さ 


                  を楽しんだ鑑賞となりました。











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